5月27日(金)快晴
第19ステージ ピネローロ~リズル 162km
コースレイアウト
前日のゴール地点でもあるピネローロを後にしたジロの一行は今年のチーマ・コッピとなるコル・デレ・アニェロ(2744m)に向かって高度を上げていきます。チーマ・コッピを越えてフランス側のダウンヒルを駆け抜けたあと、ゴールのリズルまでは長さ12.9km、標高差887mの1級峠が最後に立ちはだかります。
MTBでのサイクリング
本日はフランス国境に近い宿泊地のサウゼ・ドゥルクス周辺にてMTBでのサイクリングを楽しみました。街を出て森林公園となっているエリアを気持ちよくサイクリング。
途中眼下には前日に移動してきたスーザの谷やヴァルドネッキアに至る道が見渡せました。観戦がメインではありますが、ツアー中にサイクリングを楽しんで頂くのもフェローサイクルの特長です。
その後、専用車にて本日の観戦ポイントとなるゴール地点のリズルを目指します。途中、峠を越えてフランスへ。この辺りは冬になると国境を越えてスキーを楽しめるリゾート地です。
エクランの山々を遠望し、ブリアンソンの街を抜け、最大斜度10%のリズルへの峠道を登ります。それぞれ観戦ポイントを探しながらの移動です。
標高1850mのゴールエリアで強い日差しを浴びながらジロ一行を待ち構えていると、レースの到着1時間ほど前にキャラバン隊が到着して、パフォーマンスとグッズの配布で盛り上げてくれます。
チーマ・コッピを越えて、リズルの峠道を最初に登ってきたのは、ビチェンツォ・ニーバリ。不調を囁かれたイタリアの英雄がついにステージの勝利を手にしました。そしてこの勝利の陰にはチーマ・コッピを最初にフランスに入ってきた、チームメイト、スカルポーニのアシストがありました。
総合トップを争うチャベスはニーバリから遅れること53秒でフィニッシュ。
そしてマリアローザに身を包んだクルイシュウィクはアニェロ峠での転倒の影響もあり、なんとニーバリから4分54秒後に現れました。峠からのダウンヒルのコーナーで大きく膨らみ、雪の壁に衝突し、前転。幸い大きなケガにはなりませんでしたが、大きなタイムロスという代償を払うことになりました。
ようやく歓喜を味わい、涙を流したニーバリ。総合順位でも2位に浮上。イタリア人が大いに盛り上がりました。
そして19ステージを終えてマリアローザに纏うことになったのは、エステバン・チャベス。写真右下に映るように母国コロンビアのサポーターをはじめ大きな声援を受けていました。
19ステージを終えての総合順位。
マリアローザ:エステバン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ)、2位:ビチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)(+44秒)、3位:スティーヴン・クルイシュウィク(チームロット・ユンボ)(+1分5秒)
山本元喜選手は前日の逃げの疲れもありながらも、無事に完走。明日の20ステージも過酷な山岳ステージとなりますが、完走を期待しましょう。
神﨑 裕一