ジロ・ディ・イタリア観戦ツアー
5月28日(土)晴
第20ステージ ギレストル~サンタンナ・ディ・ヴィナディオ 134km
コースレイアウト
134kmと比較的短い距離に3つの1級峠とゴール手前の3級峠が続く、山岳ステージ。ギレストルを出るとまずは標高差1000mのヴァルス峠を克服し、前日のチーマ・コッピからわずか29mだけ低いボネット峠(2715m)へ。22kmの山道を越え、3つ目のロンバルダ峠でイタリアへと帰ってきます。最後にサンタンナ・ディ・ヴィナディオまでの曲がりくねった道を登りきるとゴールです。
本日20ステージは、フランス側に抜けたイゾラ2000周辺か、ゴール地点での観戦を予定していましたが、かなり早い時間帯からの道路規制のために、観戦するためには標高差1000mを歩蚊ざるを得なくなりました。
↑↓青空の下、多くの人々が自転車で、または徒歩で観戦場所を目指します。
4時間ほどの思わぬハイキングで観戦地点に到着。昨日ニーバリが2位に浮上しマリア・ローザの行方も分からなくなったこと、週末であることもあり、自力でアクセスせざるを得ない場所とは思えないほど、多くの人がジロ一行を待ち受けていました。
17時の教会の鐘が鳴り終えたころ、ロンバルダ峠方面にヘリの姿が見え始め、ニーバリとマリア・ローザのチャベスとのタイム差を告げる声に周囲のイタリア人たちは歓声を上げていました。
この過酷な山岳ステージを制したのはエストニアに初のステージ勝利をもたらしたレイン・タラマエ(カチューシャ)。この勝利は母国にとっても前日のチーマ・コッピのダウンヒルでチームリーダーのザッカリンを失ったチームにとってもうれしい勝利となりました。
そして大歓声に迎えられながら最後の登りを力強く進む、ニーバリ(アスタナ)
この時点でチャベスとのタイム差を逆転し、暫定マリア・ローザに。
そのニーバリから1分半ほど遅れて姿を現した、チャベス。52秒差の2位へと陥落となりました。
そして山本選手は大きな集団で見事に山頂に辿り着き、残すはトリノまでの道のりとなりました。
興奮のレース観戦の後、再び麓への「ハイキング」。徐々に足の疲労を感じながら歩いていましたが、途中でイタリア人ファミリーの素敵なおもてなしが。ポークリブや赤ワイン、そして素敵な笑顔で私たちをもてなしてくれました。
明日はトリノへ移動し、ジロ一行を待ち受けます。
神﨑 裕一