ジロ・ディ・イタリア観戦ツアー 休息日

5月23日(月)休息日 大雨

今日はジロも休みなので、ツアー一行は一足先に第16ステージのブリクセン(ブレッサノーネ)へ向けて、滞在地イサルコ渓谷とガルディナ渓谷を臨むライオン村からサイクリングをスタートしました。

約10kmの豪快なダウンヒルでクランゼン村まで一気にエンジョイライド!
ここから無人駅前のカフェでエスプレッソタイム、次はイタリアとオーストリアを結ぶサイクリング専用ロードを雨ながらのんびりとサイクリング。

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アディジェ川沿いの長閑なサイクリングロードは、左右にぶどう畑、中世の古城など風光明媚なコースです。

 

アディジェ川沿いの絶景サイクリングロードを快走する

アディジェ川沿いの絶景サイクリングロードを快走する

ジロも休息日ながら、トレーニングや移動で同じルートをまたしてもチームカチューシャの選手たちがさっそうと私達を追い抜いていきました!

 

約1時間30分でブリクセンに到着です。ここはかつてのオーストリア領、世界大戦の前にムッソリーニとヒトラーが極秘会談した街です。

周囲を山に囲まれた美しいブリクセンの街

周囲を山に囲まれた美しいブリクセンの街

ジロのスタートに合わせてマリアローザの風船の飾りつけやグッズ販売の車、スタートの準備でドゥオーモ広場も活気がありました。

郷土料理はウィーン風、シュニツエルとニョッキ

郷土料理はウィーン風、シュニツエルとニョッキ

ブリクセンといえば、北のドロミテの玄関口でもありコルチナダンペッツォに抜けるルートやリエンツ(オーストリア)までの緑眩いプステリア渓谷などサイクリングにも最高のロケーションとなっています。

周囲にドロミテ、北にはオーストリアの山々に囲まれた美しい街は、年中通してハイカー、スキーヤーそしてサイクリストが集います。

 

帰りは列車に乗せて戻りました。

帰りは列車に乗せて戻りました。

 

フェローサイクル:水澤 史

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ジロ・ディ・イタリア 観戦2日目 シウジ高原

5月22日(日)快晴 第15シウジ高原タイムトライアル 10.8km(1,071m~1,844m)

コースレイアウト

石灰岩質の猛々しいドロミテ山群の景観とは打って変わって、西側のドロミテ、ボルツァーノから伸びるヴァルガルディナと南北に伸びるイザルコ渓谷に近い、緑のカーペットを敷き詰めたような牧歌的な風景が広がります。

シウジ高原はドロミテにあって最も緑が多い地、シウジ高原まで上がるとシリアール、遠くにはガイスラー山群の山容が浮かび上がります。

小さなカストロットの村(1,071m)から牧草地をひたすら登り、麓からは見えない牛たちが佇む緑のアルプ・ディ・シウジ(1,844m)までのヒルクライムです。

山頂は1級峠となっており予想タイムもトップは約28分〜30分となっています。

レース観戦+サイクリング

13:20 スタート、カストロットの村はジロ観戦ながらタイムトライアルだからなのであろうか?自分の応援する選手のスタートに合わせてゆっくりと自転車でオンコースを登ったり、下ったりそして歩きで探して登っていきます。

タイムトライアルのスタート

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キャンピングカーも山麓に駐車してひと時をリラックスして待っています。

シウジ高原の長閑で美しい風景は昨日の第14ステージとは打って変わってリラックスした雰囲気を感じさせてくれます。

私達も昨日借りた自転車でオンコースを登ってきました。かなりきつかったのですが風景が素晴らしく、時には山道に陣取る各国のサポートとも盛り上がりながらの楽しいひと時です。

オンコースをサイクリング

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また、スタート地点のレストランのテラスでランチやお茶をしながらすぐ目の前をトライアルする選手を見ることができます。

さあ、10秒前の合図とともに、警察バイクとアスリートが飛び出してきます!

 

私達はまず、5番スタートの山本元喜選手の応援でスタート地点に陣取り応援。あっというまにスタートしていきました。応援に気が付いて熱心な応援していたKさんにいきなりチームボトルを投げてプレゼントしてくれました!

山本元喜選手のスタート

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ちなみにツール観戦の経験豊富なKさんもとても興奮して喜んでいました。その後は、人でごった返すスタート地点を観戦し雰囲気を楽しみました。

オルティゼーまで戻らなくてはならないので約20kmを登り、下りを楽しみながらオルティゼーの街まで絶景サイクリング、山岳フィニッシュを終えたアスリートがスタート地点やチームバス、あるいは滞在ホテルまで自走で戻っていくのに何人も出会うことができました。

カステロットからオルティゼーへのサイクリング

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オルティゼー方面へは、ランプレ、カチューシャ、トレックの選手たちに下り、登りといともかんたんにかわされながらのサイクリング、チームカー、チームバスも脇を追い越されながら、しかし十二分に走行し甲斐のあるもう一つのドロミテサイクリングに参加者のメンバーも大変満足してくれました。

リザルトはホテルに到着したら丁度集計されていました。1位はアレキサンダー・フォリフォルフ(ガスプロム・ルスヴェロ)28:39、そして2位が流石に強いステファン・クルイスウィック(チーム・ロットNL)28:39、3位がアレハンドロ・バルベルデ(モヴィスタ―)29:02、4位がセルゲイ・フィルサノフ(ガスプロム・ルスヴェロ)29:09、5位がミケーレ・スカルポーニ(アスタナ)29:15。

ちなみにチャベスは6位で29:19、ニバリは25位で30:49でした。

よってマリアローザはステファン・クルイスウィック(チーム・ロットNL)が守りました。

10.8kmの登りをわずか28分~34分で走れるアスリートたちの凄さを目の当たりにした1日でした。山本選手が33:16(94位)と大健闘の走りを見せてくれました。

明日はジロの休息日です。

 

 

フェローサイクル:水澤 史

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ジロ・ディ・イタリア観戦ツアーがスタートしました!

 

コースレイアウト

今年のジロの最難関コースといわれる残雪の残るドロミテ山岳ステージでは、アルパゴをスタートして、ドロミテマラソンでも有名な「セラロンダ」プラスアルファーの過酷なステージです。

ドロミテの中心セラ山群の登りへと突入していきました。

まずは、アラッバ(1,601m)から約9kmのポルドイ峠(第1級2,239m)までのヒルクライム。

次はドロミテ街道を下ってセラ峠(第2級2,244m)そしてガルディナ渓谷をかすめて、セラを見ながらガルディナ峠(第3級2,121m)へ。

ゴールとなるコルバラ(1,528m)まで約11kmのダウンヒル、ゆるやかな登りでコンポロンゴ峠(第2級1,875m)を経由して再びアラッバへ。

さらにここから美しい教会が佇むル・デ・サンタルーシアの景色から一変して残雪のある最難関峠、荒涼としたジアウ峠(第1級2,236m)へと勝敗の分け目となるヒルクライムコースへ。

最後は再びコルチナダンペッツォからのドロミテ街道まで駆け下り、再びファルツァレーゴ峠、ヴァル・パローレ峠(第2級2,105m)まで登ってアップダウンを繰り返した後に、右手にドロミテの名峰ファネス三山を見ながら左手に再びセラ山群の景観が見えてきます。

アルタバディアとガルディナ峠への道が交差する十字路コルバラの街外れがゴールラインとなり、ピッツボエのゴンドラ駅付近がゴール地点です。

コルバラへチャベス、ステファンの2人が戻ってきました。

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イタリア期待のニバリが遅れてゴールへ

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レース観戦

私達はまずポルドイ峠(2,239m)付近で見晴らしの良いアラッバからの九十九折の登りトレイルを見られる位置に陣取り観戦することにしました。

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日本人サポートも集結

サッソポルドイ山頂(約2,900m)までロープウエイで登りジロが走る山岳ルートと周囲の360度の絶景を楽しみコースレイアウトをしっかりと把握。

ドロミテステージの中でも、ジロが来る恒例の地、絶好の観戦ポイントであるポルドイ峠では、多くのサポーター、サイクリスト達がジロの集団が登ってくる前に、興奮しながらセラロンダを時計回り、反時計回りと周回しつつ各々の観戦ポイントを選定しているのが印象的です。

イベントカー、キャラバン隊の盛り上がりと観戦前のわくわくした時間もつかの間、13:50頃、警察のバイクに先導されてジロの先頭集団が遠くに登ってくる姿が見えました!

急峻な山岳ステージであり、峠が6つもあるので最初のポルドイ峠までは、集団はまとまって登ってきました。

ダミアーノ・クネゴ(NIPPO)がポルドイ峠を力強い走りで先頭集団を引っ張る場面に、イタリア人サポーターが、大興奮で応援していた様子が印象的でした。

結果的にクネゴは山岳賞のマリアアッズーラを獲得し登りでの強さを発揮してくれました。

続々と集団が3つくらいになり、今大会唯一の日本人選手、山本元喜選手(NIPPO)も私達の応援に笑顔で応えてくれました。残り全ステージで応援します!

集団がいったん通過すると、観戦ツアーはポルドイの山岳ホテルでテレビ観戦。

行方をチェックしながら、マリアローザはコスタリカの強豪アンドレイ・アマドール(モヴィスター)が死守するか、ヴィンチェンツォ・ニバリ(アスタナ)、アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター)、サポーターが多かったコロンビアの英雄、エステファン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ)、リゴベルト・ウラン(キャノンデール)も安定していました。

引き続きドロミテの急峻な峠を登ったり駆け下りたりの連続シーンを各国のサポーターが見守っています。

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予想どおり勝負が動いたのは、ジアウ峠(2,236m)への登りです。それぞれのエースを勝たせたいモヴィスターとアスタナの編隊が優位性を得る為に、理想のポジションをキープし合います。マリアローザのアマドールが予想外にトップ集団から遅れ出しました。最後の下りでかなり回復したように見えましたが。そして満を持して、ヴィンチェンツオ・ニバリ(アスタナ)がアタックを仕掛けるとイタリア人サポーター、テレビ、ラジオのアナウンスも大興奮で絶叫状態でした!

私達は観戦で峠とゴール観戦が幸いながら可能なコースレイアウトに、専用車でレンタルサイクルを借りにコルバラへ移動。

その後、どんな展開かはおそらくヴァルパローレ峠付近であろうか?観衆が集まって誰がいやどんな選手たちが先頭で戻ってくるのか興奮しながら、奇岩サッソンガーの麓、普段は閑静なコルバラですが今日は雰囲気がまったく違いました。

警察のバイクに続いて沿道の大歓声とともにトップで戻ってきたのは、エステヴァン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ)、ステファン・クルイスウィク(チーム・ロットNL)が僅差です。そして第3位でイタリア人の期待、ヴィンチェンツオ・ニバリは5位で入ってきました。

この時点でマリアローザは、ステファン・クルイスウィク(チーム・ロットNL)、2位にヴィンチェンツオ・ニバリ(アスタナ)、3位がエステヴァン・チャベス(オリカ・グリーンエッジ)となりました。

それにしてもドロミテ山岳ステージは、ロンバルディアの両雄、パッソ・ステルヴィオ、パッソモルティローロとは違った景観と雄大さを十二分に感じさせてくれました!

私達はコルバラでレンタルバイクを借りて、翌日のカステロットからシウジ高原での山岳タイムトライアルへサイクリングを兼ねて観戦します!

 

フェローサイクル 水澤 史

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ドロミテサイクル最終日 マルモラーダ山麓フェダイア峠を走る

あっという間に最終日を迎えたドロミテサイクルツアー。今日も気持ちのいい青空の下、まずはアラッバまでのダウンヒル。昨日も同じルートを通ったこともあり、安定した走りでアラッバに到着。今日目指すのはドロミテ最高峰マルモラーダ(3342m)の麓、フェダイア峠です。経験豊富でヒルクライムが得意なメンバーのため、こちらのルートに変更してご案内となりました。ルートが豊富にありますので、体力、レベルに合わせて様々なコースを楽しめるのがドロミテの魅力の一つです。

アラッバから南に進路を取り、さらにダウンヒルが続きます。

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↑名峰チベッタを望むポイントにて

長いダウンヒルを終えた後は一転ヒルクライム。まずはソトグッタまでの緩やかな登りです。緩やかとはいえ、登り始めは苦しいです。

↓ソットグッダへのヒルクライム

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ソットグッダからは観光地としても人気の渓谷沿いのコースへ。途中、マリア像や滝など変化に富んだ景色の中をマルガチャペラに向けて登ります。

↓渓谷沿いの登り

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ドロミテ最高峰マルモラーダ山展望台のゴンドラ乗り場でもあるマルガチャペラにて小休止。ここからフェダイア峠までは更に距離7km、標高差約600m、最大傾斜15%ほどのヒルクライムがあります。

↓マルガチャペラにてマルモラーダをバックに

 

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この厳しいヒルクライムを皆様それぞれのペースで登り切り、無事にフェダイア峠(2054m)到着!

↓フェダイア峠からチベッタを望む

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峠からしばらく進むと、白く輝く氷河を付けたマルモラーダ北壁と青いフェダイア湖が見えてきます。一旦ロードバイクを降りて、展望台観光へ。

↓マルモラーダ北壁とフェダイア湖

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湖畔からは名物の立ち乗りリフトでフィアッコニ小屋へ。リフト上からもサッソルンゴ、セラ、トファーナ、クリスタッロ、ソラピス、アンテラオ、ペルモ、といったドロミテの名峰がパノラマで楽しめます。

↓立ち乗りリフト。乗り降りの際はご注意を。

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↓リフトを降りると目の前には氷河!

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ドロミテのパノラマを楽しみながらランチをお召し上がりいただきました。おなかを満たしたあとは、カナツェイまで最後のダウンヒル。ドロミテの風を感じながら爽快に走って来ました。

ツアー最後の夕食はファッサ渓谷のアグリツーリズモへ。地元の食材を生かした食事をお楽しみいただきました。

↓地元チーズ、生ハム、サラミなどの前菜

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↓ローゼンガルテンの山並みをバックに集合写真

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ツアーにご参加頂いたみなさま、お疲れ様でした。そしてありがとうございました!またどこかで一緒に走りましょう!

このレポートを読んで興味を持っていただいた方、8月上旬には東京・名古屋・大阪でサイクルイベントを開催します。是非お気軽にご来場ください!

神﨑 裕一

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ドロミテサイクルのハイライト、セラロンダに挑戦!

6月25日(木)晴天、気温17度〜20度

今日はドロミテサイクルのとっておきのコース、セラロンダ周回コースに挑戦しました。
セラロンダとはセラ山群の周囲を4つの峠、3つの渓谷そしてドロミテ山塊の名峰群の景観をたっぷりと楽しみながら走る約55km点、獲得標高約1700mの周回ルートです。
滞在地ポルドイ峠を出発して時計回り、反時計回りでまた再びこの地まで一日コースで戻ってくるのです。
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写真①セラロンダの出発前にチーマ・ディ・コッピで集合写真
1)ポルドイ〜アラッバ
まずは、走行前にジロ・ディ・イタリアの象徴でもあるチーマ・ディ・コッピ前で全員記念撮影。軽いウオーミングアップのあと、朝8時50分、ポルドイ峠(2239m)から半時計回りでアラッバ村まで約12km、標高差638mのダイナミックなダウンヒルからスタート!爽快なドロミテの風を全身に感じながら、迫力あるセラ山群が迫ってきます!
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写真②アラッバへの爽快なダウンヒル
2)アラッバ〜コンポロンゴ峠
アラッバの教会に自転車を止めて小休止、ここから第一の峠コンポロンゴ峠(1875m)まで標高差274mの軽い登り。サイクリストが時計回り、反時計回りと行き交う風景はドロミテでもセラロンダがヨーロッパ人にとっても特別なコースである証拠です。
コンポロンゴ峠ではセラ山群も北側からの景観へと変わっていきます!
3)コンポロンゴ峠〜コルバラ
コンポロンゴ峠ではマウンテンバイクも多く見かけます。コンポロンゴ峠からコルバラの村までは爽快なダウンヒルがご褒美です。353mの絶景の下りが美しい牧草地帯と教会を中心とするバディア渓谷のコルバラの佇まいを見下ろす、とっておきの風景が眼下に飛び込んできます。奇岩サッソンガーが聳え立ち、次に目指すガルディナ峠も遠くに眺めることができます。コルバラ到着後は、自転車ショップや観光局でウインドショッピングや気に入ったアイテムを入手したり小休止。
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写真③コルバラをバックに記念撮影
4)コルバラ〜ガルディナヨッホ
セラロンダの有名な峠ガルディナ峠は、高山植物が咲き乱れるお花畠がルート枠に広がります。コルバラ付近からさらにセラ山群の勇姿が近くに迫りくる風景を楽しみながら2121mの峠を目指します。全長17km、標高差600mの登りです。それぞれのペースでどんどんペダルを回していきます。
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写真④ガルディナヨッホへのヒルクラム
峠につくと正面には壮大なサッソルンゴ(3181m)と眼下にはガルディナ渓谷が小さく見下ろすことができます。前も後もそして右も左も全てが絶景です。
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写真⑤ガルディナ峠に到着。サッソルンゴをバックにワンショット
ここでのご褒美は、峠の喧噪を逃れてお花畑でのピクニックランチです!
サポートカーがランチボックスと水そしてイスも運んできてくれました。
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 写真⑥お花畑でのピクニックランチ
5)ガルディナ峠〜セラ峠
セラロンダも半分くらい進んできました。ガルディナ峠からヴァルディナ渓谷とセラ峠への分岐までサッソルンゴを見上げながら爽快なダウンヒルが続きます。気を抜くとすぐにスピードが出すぎるのでカーブ手前でのブレーキングとライン取りが重要です。右手はセルバ方面、左手はセラ峠への登りと道を続きます。全長6km、標高差373mの登りとなります。サッソルンゴが行く手に聳え立ちセラ峠までまるで引き上げてくれるような感覚で走ります。峠ではうれしいシャレ-でティータイム!
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写真⑦ガルディナ渓谷に向かってダウンヒル
6)セラ峠〜プラン・シャバネーズ
セラ峠から雄大なファッサ渓谷の広がりとなんといっても氷河をまとったドロミテの女王「マルモラーダ3343m」の独特な風景におもわず感動します。たっぷりと自分の目に焼き付けてからセラ山群を近く左側に感じながら約6km、標高差394mのセラロンダ最後の豪快なダウンヒルへと突入です。握力もなくなってくる頃なのでコントロールしながら延々と下ります。
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写真⑧セラ峠から氷河のマルモラーダを臨む
7)プラン・シャバネーズ〜ポルドイ峠
半時計回り最後の登りであり、最終局面となります。サポートカーを通常ではここから利用する場合が一般的ですが、今回は全員ポルドイ峠まで最後のヒルクラムに挑戦しました。
途中、再びドロミテ街道に遭遇します。右手はカナツエイ方面へ左手はポルドイ峠方面へと
誘います。スキー場のコースやゴンドラ、リフトを左右に見ながらスキー、ハイキングでのセラロンダが頭に過りながら、ひたすらドロミテ街道の劇坂を登っていきます。九十九折の登りでペダルを踏みながら、全長約6km、標高差389mの行程を山岳フィニッシュに出会えるポルドイ峠のロープウエイ駅や朝のチーマ・デ・コッピの風景がいつ現われるのか期待しながら最終区間を辛くも楽しめるのがセラロンダの大きな魅力である。午後3時30分から4時に全員ゴール。今回は経験者からロードバイク入門者まで全員が無事に完走できました!!
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写真⑨ポルドイ峠に無事帰還
8)サッソポルドイに上がって余韻を楽しむ!
セラロンダの達成感と安堵感を存分にそれぞれ味わいながら、自転車をガレージに置いて靴を履き替えたらすぐに、ロープウエイで標高2950mのサッソポルドイに上がってみました。前半に走行したコルチナ、セストそしてオーストリア方面を遠く北東に確認しながら、360度のドロミテの大パノラマを堪能しました!サイクリングで走ったルートがうねりながら眼下に小さくその全景をみることができます。これもサイクリストにとっては醍醐味です。また、明日に走るマルモラーダ、ファッサ渓谷の方角もこの展望台から確認しながら期待は膨らみます。展望台に上がる意味とは、雄大な景観、全景をみることによってのサイクリングルート確認、そして麓からは絶対に見ることができない大パ ノラマを満喫することでドロミテを訪れた価値が何倍にも大きくなるのです!
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写真⑩サッス ポルドイ展望台からサッソルンゴ方面を望む
報告者:フェローサイクル 水澤 史
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6/20発ドロミテハイライト パノラマダウンヒルと800mのヒルクライム

コルチナにようやく気持ちのよい青空が広がりました!昨日の土砂降りが嘘のようです。

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本日は海抜約1200mのコルチナから海抜800mのカラルツォまで下り中心のサイクルロードを走ります。

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走り出してしばらくは気温が低いうえに風を切るダウンヒルで非常に寒かったです。日向ぼっこで体を温めます。

このロードは右手にペルモ、左手にはソラピスやアンテラオといった3000m級の名峰が見られるパノラマルートです。時折バイクを降りて写真タイム。晴天だと気持ちがいいです。

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そしてまずは無事にカラルツォ到着!コルチナまで鉄道が来ていない今、ここがコルチナへの玄関口となる鉄道駅です。

 

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カラルツォでサポートカーと合流後、オーロンツォ目指して緩やかに登りが始まります。この辺りはまだまだ余裕です。(笑

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見えてきたのがオーロンツォ街と美しい湖!そしてその奥にはトレチーメの岩峰です。トレチーメのトレッキング中に見える湖がこのオーロンツォ湖です。

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湖と町、そしてトレチーメをバックに集合写真!

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大きな教会もあり、雰囲気の良い街を走り抜けます。

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今日のランチはペペロンチーノ!午後のヒルクライムに備えておかわりした方もいらっしゃいました。

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午後はトレクローチ峠とミズリーナの分岐まで標高差800mのヒルクライム。後半は12%ほどの急勾配もあり、なかなかの登りです。しかしヒルクライムに慣れたお客様は軽快に登って行かれました。

コルチナまではサポートカーで下ったのち、荷物をまとめてポルドイ峠の山岳ホテルへ移動。

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いよいよ明日からはセラ山麓に建つこの山岳ホテルをベースに「セラロンダ」、ドロミテ最高峰のマルモラーダ山麓を走ります。

 

神﨑 裕一

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6/20出発ドロミテハイライト 雨のコルチナ&ベニス

皆様こんにちは。今朝のコルチナは朝から雨模様。しばらく待機したものの、天気予報も良くないため急きょベニス観光へ。こんな日は気持ちを切り替えて楽しむのも大事です。

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なぜか少し青空が覗いたコルチナから路線バスに乗車してベニスへ!

水の都ベニスに到着!と思ったらこちらも激しい雨!かなりの豪雨です。

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雨が上がるのを待ちながら少し遅めのランチタイム。イカ墨パスタやシーフードパスタなどベニスならではのシーフードに舌鼓。ベニスに来た甲斐がありました。

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腹ごしらえを終えて、さて観光!と思ったら、再びの土砂降り。道にも水が溜まりサンマルコ広場に行くのも大変な降り具合のため、観光は断念。

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最後駅前から少し明るくなった空が覗いてくれました。

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贅沢にベニスでのランチを楽しんで再びバスに揺られてコルチナへ帰りました。

と、そんな簡単に終わりませんよ。途中からバスにも激しい雨が打ち付け始め、今日は観光にして良かったなどと話していると、コルチナの8kmほど手前で急にバスがストップ。なかなか動く気配がありません。何もアナウンスがないのが日本とは違うところ。ドライバーに事情を確認すると前方で土砂崩れ!さらに警察に確認するといつ道路がOPENするか不明・・・迂回路も近くにはなく待つこと約2時間半。ついに道路がOPENして22時過ぎに無事にコルチナに到着。

※土砂崩れの現場は暗くなっていたので写真はありません・・・

記憶に残る1日となりました。明日の予報は晴れマーク。明日は予定通りロードバイクで走れますように。。。

 

神﨑 裕一

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6/20ドロミテハイライト 3日目 国境越えルート

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日のマウンテンバイクでの足慣らしを経て、本日はいよいよロードバイクでの走行がスタートです。

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①こちらはレンタルのロードバイク。レンタルでも十分快適に走れます

マウンテンバイクとは違う公道を走り、まずはドビアッコを目指します。マウンテバイクルートよりも勾配はきついものの、ロードバイクの軽さを感じながら走ります。そしてチマバンケ峠を越えると再び右手にはトレチメが見えてきました。峠からは爽快なダウンヒルがドビアッコまで続きます。

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②手前には昨日走ったマウンテバイクロードと花畑

途中、パンクのアクシデントもありましたが、サポートカー付きなので、そこは安心。すぐにチューブ交換をしてくれました。

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③サポートカーの迅速な対応で安心です

ドビアッコからは車の心配のない自転車ロードを走ります。プステリア渓谷を50kmほど東へ走り、途中国境を越えてオーストリア・リエンツへ向かいます。

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④ドビアッコから自転車ロードへ

緩やかな下り道で車の心配もなく、長閑な風景の中を風を切って進みます。道中にはピクニックテーブルもあり、地元の家族連れやグループなど多くの人が気軽に自転車に親しんでいるのが感じられました。

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⑤プステリア渓谷を颯爽と走ります

時折景色の写真を撮ったり、エネルギー補給を行いながら進みます。

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⑥マリアローザ! 注:ご夫婦ではありません(笑

コルチナから約80kmの距離を走破し、無事にオーストリアのリエンツに到着。ここはリエンツドロミテ山麓の街であり、グロスグロックナーなどオーストリアの別の山岳エリアに向かう分岐点でもあります。

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⑦リエンツの街の入口にて集合写真

リエンツの街を歩いてレストランへ。国境を越えると街の雰囲気もオーストリア風のパステルカラーの建物や独特の尖塔を持つ協会が目につきます。ランチはソーセージやクヌーデル(ベーコンなどを使用したチロル風の団子)で腹ごしらえ。

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⑧白ソーセージとプレッツェル

リエンツからサンカンディドまでは午前中走ってきた道を列車で戻ります。

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⑨自転車乗りで賑わう列車内。なかなか見られない光景ですね

あいにく雨が降り始めたのでサンカンディドからはサポートカーに乗車。途中ミズリーナ湖を回ってコルチナまで帰ってきました。天候の変化にも安心です。

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⑩丁寧にバイクを扱ってくれるので安心です。

明日からは更に距離を延ばしたルートやヒルクライムなど走り応えのあるコースに行ってきます。

 

神﨑 裕一

 

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6/20出発 ドロミテハイライト 初日・2日目

 

フェローサイクルがジロ・ディ・イタリア観戦ツアーに引き続き、6月20日(土)からドロミテサイクルツアーを
催行しております。世界遺産にも指定されたドロミテ山塊のダイナミックなサイクルツアーを是非ご期待下さい。
6月20日(土)アリタリア-イタリア航空ミラノ直行便に、各自の愛車を無事にチェックイン。手荷物1個と自転車1台を
無事に機内に預け入れしていざ玄関口のミラノへ出発。約1時間のディレイですが現地にも連絡したので問題なし!
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①成田空港での自転車受託手荷物チェックインの様子
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②ミラノマルペンサ空港でのオーバーサイズ荷物として無事に到着
19:20ミラノマルペンサ空港到着、やはり約1時間の遅れとなってしまいま したが、ミラノからは快適なミニバンで
ヴェローナ、ベニス経由で約5時間30分で滞在地コルチナダンペッツオへ無事到着。
到着後はホテルトリエステのオーナー一家が温かくもてなしてくれたので、長旅の疲れもどこかに吹っ飛んでしまった
ようです。明日へのために午前2時30分に就寝です。
6月21日(日)曇り時々晴れ
少し遅めの朝食で、いざ自転車ツアーがいよいよスタートです。天候の日中の気温差が激しくまた
ドロミテバイクレースもあるので、それを避けてマウンテンバイクでいざコルチナスタート!
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③初日にマウンテンバイクで足慣らし、自転車専用道路のスタート地点で集合ショット
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④↑⑤↓コルチナを出発
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山岳戦争の歴史にもなった世界対戦第一次頃に敷設された鉄道がコルチナ駅からドビアッコ駅までかつて運行さ れていました。
その鉄道がお役御免で撤廃された後に、自転車専用ロードとして約32kmの道のりを車道と分離された安全で景観の
素晴らしいバイク専用道路として機能しています。途中にトンネルがあったり、崩れた地形などマウンテンバイクでもかなり走行
しがいのあるコースとなります。
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⑥さっそうとマウンテンバイクでドロミテの風を感じながら走る
途中、クリスタッロが逆さに写るランドロ湖畔に沿って途中ではトレ・チーメ・ラヴァレーの3峰のピークが天候の合間に
しっかりと顔を覗かしてくれます。さらにドビアッコ湖、ドビアッコの街や教会など自転車で観光スポットをたっぷりと散策
する初日となりました。復路もドビアッコからコルチナなで約32kmの走行にて今日だけで合計約64kmの走行 距離を
楽しむことができました。明日は自転車でイタリアからオーストリアへの国境越えツアーに挑戦します!
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⑦ランドロ湖畔で一休み
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⑧トレチーメラバレードの3峰が雲の間から勇姿を覗かせる
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⑨ドビアッコの美しい教会に立ち寄る。
フェローサイクル 水澤

 

カテゴリー: ドロミテ | コメントをどうぞ

ジロ・ディ・イタリア98回大会観戦+サイクルツアーレポート 執筆:水澤史

ジロ・ディ・イタリアは世界3大グランツール(ジロ・ディ・イタリア、ツールドゥ・フランス、ブエルタ・エスパーニャ)の中でも5月〜6月上旬に開催される最初のレースです。イタリアを南から北へ約34最も人気のある北イタリアアルプスの山岳ステージを含めて、最終日はミラノ中心街でグランフィニッシュ(最終ゴール)のクライマックスを迎えます。フェロートラベルのスキーエリア、ハイキングルートでは、イタリア、スイス、フランス周辺まで人気のデスティネーションとして登場する景勝地ばかりです。

今回は5月26日(火)の第16ステージ(ピンゾーロ~アプリカ)〜5月31日(日)の第21ファイナルステージ(トリノ〜ミラノ)までの9日間ツアー、28日(木)の第18ステージ~第21ファイナルまでの7日間ツアーの2本を設定開催しました。デットヒートが繰り広げられる歴代のジロでも登場する名門山岳ステージは、前々日の第15ステージの山頂ゴールとなった「マドンナ・ディ・カンピリオ」は高級スキーリゾートでもあり、スキーワールドカップ開催地としてトレ・トレコース(スラローム)で名高く、ハイキングルートももう一つのドロミテ山群、「ブレンタドロミテ」と第16ステージのスタート地点でもある周辺の「ピンゾーロ」や「パッソトナーレ」などドロマイテの岩質の奇岩と「アダメッロ氷河」など北イタリアを代表する山岳風景が広がります。

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5月26日(火)第16ステージ
走行距離:174km、ピンゾーロ(午前11:50)~アプリカ(午後5:00~5:30)
5つの山岳ポイント、スプリントポイント2回

マドンナ・ディ・カンピリオ、ピンゾーロなどトレンティーノ・アルトアジジェ州からジロのプロトン(集団)達は、お隣のロンバルディア州の高山オルトレス山系(3900m)を横目に、これまたスキーツアーではお馴染みの「ボルミオ」周辺を通ってアルタ・ヴァルテリーナ地方のサイクリスト達にとって劇坂の峠といわれる「モルティローロ峠」(1854m)登板距離約11km、平均10.5%、最大22%が前半山岳ステージのハイライトファイトをしてアプリカまで約174kmを走る。専用のトレーラーに自転車を搭載し、前日からモルティローロ峠への最短アプローチルートは閉鎖なので、ボルミオ側の手前の村「ティオロ」から約14kmを最後の劇坂5kmから自転車でヒルクライムをしながら観戦地モルティローロに正午頃に到着。

イタリア人をはじめ、私達が自転車で劇坂のアプローチをしていると沿道を徒歩で歩くサポーター達が「バ~イバ~イ、ダ~イ、ダ~イ(イタリア語)、アレ、アレ(フランス語)、ゲンマ、ゲンマ(ドイツ語)、ベンガ、べンガ(スペイン語)の4か国語で行け!行け!とその背中を本番さながらに押しながら応援してくれる。まだレースまで約4時間以上もあろうにも相当な盛り上がりに歴代ジロが幾度も来るこのモルティローロの人気の凄さを感じた。峠の山頂手前に観戦スポットを陣取り、プロトン達が登って来るまではオンコースを自由自在にヒルクライムしたり、ジログッズ販売やその土地の食べ物が販売されている出店で時間を思い思いに過ごす。

 

モンティローロ峠での日本人サポーター

【モンティローロ峠での日本人サポーター】

観戦者といえども自慢のロードバイク、マウンテンバイクを自慢げに乗りこなしながら、この峠でかつて壮絶なレースを繰り広げて人々を魅了した往年のヒルクライマー「マルコ・パンターニ」を彷彿させるサイクリストもやけに目立つ、ここでは誰もが観戦者であり、好きな選手、好きなチームを応援することは勿論、自分たちもレース前後にジロ・ディ・イタリアの本コースをしっかりと走って楽しむといういやに明るいムードが特徴である。今回の初観戦がこのモルティローロというのはかなり興奮した。TV撮影のヘリコプターが上がってくるとジロが上がってくるのも時間の問題です。ポリスカー、バイクそしてチームカーがスピードに乗って先導してくると先頭集団のクルイスフィック(オランダ)、ランダ(スペイン)、コンタドール(スペイン)の3人が勇敢に劇坂のモルティローロを駆け抜けて行く。このステージの最大の立役者はなんといってもトナーレ峠付近でメカトラブルに見舞われたコンタドールである。観戦後にTV中継で見たモルティローロの猛スパートによるごぼう抜きは彼のファンでなくても多くの人たちが興奮と感動を味わったに違いない。

モンティローロを駆け抜けるアスリート

【モンティローロを駆け抜けるアスリート】

モンティローロを駆け抜けるアスリート2

【モンティローロを駆け抜けるアスリート2】

サイクルタイム(感動冷めやらぬうちに観戦後は沢山のサイクリスト達がティラーノ方面、ボルミオ方面、エドロ方面へ走り降りて行く。私達もティオロ村まで約14kmのダウンヒルサイクリングを満喫した。途中に絶景のヴァルテリーナの渓谷が眼下に飛び込んでくる。)

 

 5月27日(水)第17ステージ
走行距離:174km、ティラノ(午後13:55)~ルガノ(午後5:00~5:30)
スプリントポイント2回

そして5月27日(水)、第17ステージはベルニナ特急のイタリア側の基点「ティラノ」スタートからヴァルテリーナの美しいネビオーロのぶどう畑や中世の教会や古城が山肌に立ち並ぶ平坦で広大なヴァルテリーナのU字谷をコモ湖畔へ北側に回り込みながら保養地「メナッジオ」そしてスイス国境に入るルガノ湖畔へと約174kmのスプリントレースだ。ティラノではヴィラッジオと言われる選手達との交流を目的としたステージや協賛メーカー等のブース、地元の食材などレース前のひと時を過ごせるスペースで楽しむ。今回の参加者のお目当ては、アルベルト・コンタドール選手(スペイン)、別府史之選手(日本)である。スタート前に談笑やサインをもらったり、ボトルのプレゼントまでもらったサポーターもいた。

サポーターにとても親切な別府選手

【サポーターにとても親切な別府選手】

サイクルタイム(プロトンを見送るとルガノへ行く前にティラノからソンドリオ周辺まで約20kmの「センティーロ・ヴァルテリーナ」自転車専用のサイクリングコースで残雪や氷河を頂くアルプスを遠くにアッダ河の川岸に広がるのどかな風景を楽しみながらのんびりとサイクリングを楽しんだ。)ジロとは打って変わって長閑な時間が流れる。

観戦の合間にヴァルティローロのサイクリング

【観戦の合間にセンティロ・ディ・ヴァルテリーナのサイクリング】

 

 5月28日(木)第18ステージ
走行距離:170km、メリデ~ベルバニア

5月28日(木)、第18ステージはルガノ湖畔に近い「メリデ」〜「ベルバニア」までスイスから国境を越えて再びマジョレー湖畔のベルバニアまでの約170kmのスプリント、ヒルクライム、ダウンヒルとスプリントとダウンヒルのテクニックが存分に発揮されたレースコースである。ここもスタート観戦なので、ヴィラッジオ滞在、チームカー訪問そしてパレードランなどお目当ての選手と記念撮影したり、スタートが刻々迫るひと時を楽しんでもらった。

 

カンピオーネイタリアでの集合フォト

【カンピオーネイタリアでの集合フォト】

ジロ・デ・イタリアの華

【ジロ・デ・イタリアの華】

観戦後は専用車でコモ湖畔からマドンナデラギザッラ峠に位置する自転車の神様が祭られた「マドンナ・デロ・ギザッラ教会」と博物館を訪れて自転車の歴史とその進化を探求してきた。戦前から戦後、現代へ山岳戦争で軍用に使用された自転車や様々な当時の用途や目的にあった自転車、パーツ研究によってメカニックの進化から編み出された自転車の数々はサイクリストにはとても新鮮に映ったようである。さらに参加者の小林さんが木リムの工房に行きたいと出発前にリクエストがあり、教会から近かったので二人のリクエストに応えた。これは自転車マニアには大好評であり、日本からオーダーした自分の木リムが完成まじかだと実物を見れる感動は本人以外にもイタリアのものづくりの現場をみた感じがした。

ルガノ湖畔のメリデスタート

【ルガノ湖畔のメリデスタート】

観戦の合間にマドンナディギザッロ教会に立ち寄る

【観戦の合間にマドンナディギザッロ教会に立ち寄る】

サイクリストの聖地を見る

【サイクリストの聖地を見る】

サイクルタイム(その後は、マドンナ・デロ・ギザッロ峠からコモ湖畔の高級リゾート「ベラッジオ」まで約15kmの絶景のダウンヒルサイクリングを楽しむ。ベラッジオからフェリーに乗って対岸の「カデナッビア」まで移動して専用車でルガノへ再び戻る。)

 

 5月29日(金)第19ステージ
走行距離:236km、グラヴェローナ・トーチェ~チェルビニア

いよいよ後半の5月29日(金)、第19ステージは、なんとクィーン山岳ステージとしてマジョレー湖畔のグラヴェローナから西へ236km、獲得標高7059m~あの初登頂からスイス側のマッターホルンと同様に150周年目となる「モンテ・チェルビーノ」の麓のチェルビニアまでの過酷なステージでもあり標高2000mの山岳フィニッシュである。途中にスキー、ハイキングのメッカでもあるアオスタ中央渓谷を通ってトルナンシュ渓谷を約20kmチェビニアまでのヒルクライムは見応え十分。

 

チェルビニア山岳ゴール

【チェルビニア山岳ゴール】

 

 

チェルビニア~ヴァルトルナンシュを最後のヒルクライム

【チェルビニア~ヴァルトルナンシュを最後のヒルクライム】

チェルビニア~ヴァルトルナンシュを最後のヒルクライム

【チェルビニア~ヴァルトルナンシュを最後のヒルクライム2】

サイクルタイム(チェルビニアの山岳ゴールを起点に4km〜12kmまで体力、レベルに合わせてジロのオンコースを自由自在にサイクリング)

イタリア人の大きな歓声と共にサルデーニャ島出身のアル(イタリア)が圧倒的な強さであの劇坂を登ってきて、後続を完全に振り切り、第19ステージを制した。ライダー(カナダ)、ウラン(コロンビア)、そして6位にマリアローザのコンタドールと続く。
青空に聳え立つモンテチェルビーノに吸い込まれそうな大迫力のフィニッシュは必見である。過酷なステージなのは、獲得標高、第1級山岳ポイントが3つ、距離からも容易に想像がつくが、ハンガーノックに見舞われたと自ら言っていた別府選手が私達の日本人サポーターから食料補給後に、再びチェルビニアへ走り出して行ったシーンを目の当たりにして最も過酷なステージであったに違いないとファイナルカーが通り過ぎるまで応援しなければという意識が強くなった。フラット、ダウンヒル主体のコースで圧倒的な強さを見せつけたスプリンター達もこの第19ステージは、本当に苦しい様相を見せながら、相当順位を落としながら辛そうに登って行くシーンではジロの難しさと過酷さを痛感させられた。選手達の様々な駆け引きや数々のドラマが生まれた第19ステージは、今後のジロにもかならず登場することだろう。

初登頂から150周年のモンテチェルビーノ(4478m)

【初登頂から150周年のモンテチェルビーノ(4478m)】

 

 5月30日(土)第20ステージ
走行距離:196km、セント・ヴィンセント~セストリエール

いよいよ山岳ステージで勝負が決定する5月30日(土)第20ステージへ突入である。アオスタ自治州から中央渓谷をジロがスタートする「セント・ヴィンセント」を横目に一足先にピエモンテ州に位置する2006年にトリノオリンピックが開催された「セストリエール」へ移動をした。第20ステージはセントヴィンセント〜セストリエールまで約196km、途中トリノ市を通過してこのステージでのハイライトでもある「チーマ・ディ・コッピ」(大会最高地点)であるコッレ・デッレ・フィネストレ(2172m)へのラフロードがある。ここまでは観戦としても是非とも行きたかったが、道路閉鎖やロードバイクでのアクセスは断念した。セストリエール周辺は規制が厳しいとポリスや関係者から事前に聞いていたが…

セストリエールの山岳ゴール

【セストリエールの山岳ゴール】

サイクルタイム(ジロのオンコースをセストリエールゴールから10km付近まで自由にダウンヒルとヒルクライムを存分にサイクリングできた。)セストリエールは、イタリアの自動車メーカー「フィアット」が経営するスキー場としてスキー、ハイキングと有名である。隣接する周辺の「サンシカリオ」、「クラビエール」、フランス国境附近の「モンジュネーブル」とヴィアラッティアという一大エリアを形成しています。スキーツアーでかつて訪れた方は懐かしいかも知れない。

かわいいサポーター犬

【かわいいサポーター犬】

第20ステージは順位が決定するとあってサポーターの興奮もひとしおであった。第1級峠のセストリエールでは、スカイブルーのアスタナジャージのアル(イタリア)を先頭にライダー(カナダ)、ウラン(コロンビア)、ランダ(スペイン)そしてマリアローザのコンタドール(スペイン)が6位でフィニッシュとなった。途中のフィネストレ峠でコンタドールが遅れた際にウラン(クイックステップ)がランダ(アスタナ)に狙わないのか?というジェスチャーをTV中継で見せたのは印象的であった。単独のタイトルとチーム優先、エースを勝たせる戦略が垣間見たシーンであった。

2006年トリノ冬季オリンピックのモニュメント(セストリエール)

【2006年トリノ冬季オリンピックのモニュメント(セストリエール)】

 

5月31日(日)第21ステージ
走行距離:185km、トリノ~ミラノ

長かった3週間に渡るイタリア縦走の幾何もの戦いによる総合成績が決定した後に、区間タイトルを狙う5月31日(日)、ファイナル第21ステージでいよいよ幕を閉じる。トリノ〜ミラノの約185kmのフラットなコースは、これまでの戦いを終えたパレードランでもあり、第21ステージの区間タイトルを狙うスプリンターがマリア・ロッサ・パッシオーネ獲得の為に最後のスプリント勝負に挑む選手やチームの様子を大通りの数ある大モニターでライブ中継に見入っている。

私達も正午前であったが規制が始まる前に専用車で凱旋走行と最後の約6kmの周回サーキットコースをインペクションしておいた。これがポイントである。どこで各々が観戦したら良いのか?周回ルートのポイントなどをチェックするのである。通常のバスだとはじかれるので、フェロー専用車にビアンキの車専用ステッカーを提携ショップで提供してもらい双方がPRを兼ねながらサーキットに入れる要因となっている。

そして午後3時過ぎには、コルソ・センピオーネ通りには、世界中からのジロファンが沿道に詰めかけていた。ジログッズの販売車やサイクル関連グッズのショップは最後のチャンスとして宣伝、販売に余念がない。周辺の軒を連ねるショップやレストランも観戦者向けのトイレ目的でオープンしていたが、ジロの集団がミラノ付近に接近してくると一斉に店をクローズして沿道応援に加わった。予定時刻より相当早くもプロトンの集団が猛スピードで周回サーキットを駆け抜けて行く。沸き起こる凄い風と車輪の音がスピードの速さを体感させてくれる。約6kmのサーキットの7周回も観戦しているとあっという間に終了してしまったという印象である。

トリノ~ミラノの第2ステージを走り終えるプロトン

【トリノ~ミラノの第21ステージを走り終えるプロトン】

区間タイトルは1位ケイセ(ベルギー)、2位ダーブリッジ(オーストラリア)、3位クルーゲ(ドイツ)とスプリント勝負が決定した。そして最も名誉ある個人タイトルはマリア・ローザは、コンタドール(スペイン・チームティンコフサクソ)、2位ファビオ・アル(イタリア・チームアスタナ)、3位ミケル・ランダ(スペイン・チームアスタナ)となった。壮絶な3週間に渡るジロ・ディ・イタリアの戦いが幕を下ろすと同時に、表彰台ではマリア・ローザを獲得したコンタドールの授与シーン、インタビューそしてシャンパンシャワーまで、ステージ周辺には大勢のサポーターや報道陣で埋め尽くされ身動きができない状況である。

次のツール・ドゥ・フランスでもグランツールのダブルタイトルを狙うというさらなる沢山のライバル達との新たな死闘と挑戦がこの至福と栄光のひと時から既にスタートしている。孤高のアスリートへの深い尊敬の念とさらなる高みを目指して突き動かす強靭な精神力に驚異を感じざる負えない。

そして同時にジロもツールも素晴らしい自転車の旅として、彼らが繰り広げるフィールドを観戦、応援そして沢山の世界中のサポーター達との感動や興奮を共有することによってできる国際交流まで、その国の奥深い魅力を普段、移動の列車や専用車も良いが、それだけでは出会うことのできない風景や生活の息吹に出会うこのできるサイクリングの旅こそこれから益々注目されてくるに違いないと実感して止まないのである。
「レース観戦+サイクルングの旅というスタイル」
ジロ・ディ・イタリアは観戦も楽しく、各ステージで訪れるその土地や移動中の景観はより深くイタリアの魅力を体験させてくれることだろう。そしてサイクリングをジロのオンコースやそのエリアンの周辺でレベルに合わせて時にたっぷり、のんびりそして爽快にライディングをエンジョイしてみよう。フェローサイクルが提案するレース観戦+サイクリングの旅はより深い総合自転車の旅として心に深く刻まれることだろう。
ジロ・デ・イタリアが約3500kmにも及ぶ約3週間に渡るイタリア縦走で構成された21ステージで見ることのできる景観は、中世の面影をそのまま残した都市や町、数々の歴史遺産、文化遺産そして地中海やアドリア海を臨むビーチリゾートや山岳地形に移行する前に現れる大平原や点在する湖水の数々、そして氷河を頂く3000m〜4000m級のヨーロッパアルプスの猛々しい景観までイタリアの魅力を存分に楽しませてくれる。今回のジロ・デ・イタリア観戦では、山岳ステージはブレンタドロミテ山群、アルタヴァルテリーナの連山そしてイタリア、スイス国境を成すマッターホルンやイタリア、フランス国境に近いセストリエール。そしてイタリア、スイスに近いコモ湖、ルガノ湖、マジョレー湖などの美しい湖水地方を巡る変化に富んだ美しい北イタリアの素晴らしい風景を爽快な風を感じながら本格的なサイクリングもできるのが最大の魅力である。

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